「うっせぇわ」は、衝撃的出会いでした。

作詞作曲syudouで

Adoが歌った「うっせぇわ」を、

聞いた事がありますか?

 


現在の世の中で

何が持て囃されているのかを知っておくのは、

古希の

お一人様ライフには大事な事の一つです。

 

 

と言う訳でも無かったのですが、

 

流石にお正月で

何処へも出掛けられないし、

暇つぶしに

2021年の年間カラオケベスト100

なんて番組を、

CSで見る事にしました。

 


今時の音楽は言葉が多くて、

字幕がないと

聞き取りきれないけど、

文字で見ると哲学的だったりして

なかなか深いものがあるのが特徴的。

 


好きだ、捨てられたなんて事だけを

歌っていた時代の歌詞とは

全く違うものになっているのです。

 

 

 

米津玄師の「Lemon」

あいみょんの「マリーゴールド

なんてメロディーも詩も美しい曲だしね。

 


最近の若者達の才能と斬新さに感心して、

やっぱり音楽は良いなぁ〜

なんて

おミカンを食べながら

ほっこり観てました。

 

 

 

しかし、

そんなのんびりしていた時に

突然、

白戸三平のカムイ外伝の様な、

ゴルゴ13の様な

炸裂した顔どアップの劇画の様な、

 


ド派手で激しい映像が

画面一杯に現れて、

「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ!」

と流れて来たんです。

 

 

 

なんなんこれ!

思わず、その歌声と、

その歌詞に

画面に

見入ってしまいました。

 


「ちっちゃな頃から優等生、

気づいたら大人になっていた…」

 


「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ

私が俗に言う天才です。

 


うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ

あなたが思うより健康です。

 


一切合切凡庸な

あなたじゃ分からない〜

かもね。」

 


「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ

まるまると肉ついた

その顔面にバツ

 


そりゃ、

言われなくても、

肉付いた私の顔面はバツだわな〜なんて

ここで、大阪人らしく自虐的な笑い!

 


衝撃的な歌詞と声が

脳天にビンビンと響いて来るし、

 


同時に、

かつて聴いていた尾崎豊の「卒業」

の景色と重なる

若者達の組織社会での生き苦しさが、

椎名林檎に似た声に乗って

心にビンビンと響いて来るんです。

 

 

 

2020年10月に発表されて、

YouTube再生回数

1億7千万回を越えた曲なんだそうですが、

 


流石に古希ですから、

一昨年の曲を

周回遅れで知るのは仕方ない所です。

 

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この曲は全てが 斬新で 荒っぽくて、

刺激的で、

字幕が無いと聞き取れない位、

早口で複雑な言葉の羅列で、

時代の香りと言うか、

普遍的な核心部分を

鋭く歌っているのですが、

 


何故か、私には

全く違う静かでスローな曲で

都会の孤独感が漂う、

35年も前の

中島みゆきのマイナーな名曲

「ホームにて」の光景と重なって

心に響いて来たのです。

 

 

 

うっせぇ〜!と言いたくても、

口に出さず

社会で優等生として生きている

若者の息苦しさの叫びと、

 


都会のホームに佇み、

行く宛の無いふる里を

思い描く若者の孤独な叫びとが、

同じ様な閉塞感を伴って、

何十年と言う時間を超えて

重なって伝わって来たんです。

 


なんだか凄い衝撃でした。

 


小中学生の父母達の間では

子供に聴かせたく無い曲として

反対されているそうだけど、

サザンがデビューした時も

勝手にシンドバッド」は、

PTAで槍玉に上がっていたし、

ビートルズもそうでした。

 

 

 

いつの時代も、

規制の壁を壊して生まれて来る

新しく刺激的なモノに対して、

凡庸な人達は

拒絶反応するのが世の習いで

21世紀になっても

変わらないのも寂しい事です。

 

 

 

コロナ禍の閉塞感は、

いやでも

自分自身の内側を探らせて

これからの音楽や文学に

必ず何かの

変化をもたらすはずです。

 

 

 

ストレートだけど、

哲学的で

オンリーワンだけど、

普遍的で、

意味不明だけど、

文学的な、

既成概念の枠をサラリとぶち破る、

 


そんな小説や詩や曲が沢山、

世の中に溢れ出てきそうな

若者達の未来の才能に期待が持てた

刺激的な

一曲との出会いでした。

 

 

たまには、

今時の音楽を聴いて刺激を与えるのも、

脳の活性化には

大事な事の一つ、

 

「うっせぇ…どうだっていいぜ、問題は無し」

の、お一人様ライフです。