貴樹の独り言

喜寿の気楽なお一人様生活のあれやこれやの記録です

京都で暮らしてみました。

 


2年前まで、京都に住んでいました。

 


四条烏丸室町下ル

(しじょうからすまむろまちさがる)

に在るマンションでした。

 


歩いて行ける範囲内に、

老舗の料理店、老舗のお菓子屋、

老舗の呉服屋、老舗の食料品店、

老舗のパン屋、老舗の豆腐屋などなど、

老舗オンパレードの街です。

 

京都では、

創業100年程度で、

老舗とは言わないですから、

どこも重々しいです。

 

 

和食への拘りは勿論の事で、

近所の小さなお店のランチでも、

小鉢からお漬物まで

美しく盛り付けられ、

美味しくてハズレがありません。

 

 

意外ですが、

京都はパンの消費量では

日本有数の都市なので

美味しいパン屋にも事欠きません。

 

 

どの店も

自然酵母発酵などオリジナルなパンが

溢れていて、

パン好きにはたまらない街です。

 

毎朝、あちこちのモーニングを

食べ歩きましたが、とてもじゃ無いけど

制覇出来ませんでした。

 

インスタで京都のモーニングだけを

ずっと、載せている人もいる位です。

 

 

特に前田珈琲店のモーニングは、

室町通りにある

かつての小学校を改築した店舗へ

レトロな雰囲気が好きでよく通いましたが、

ここの

モーニングトーストサンドは絶品でした。

(個人的感想です)

 

 

f:id:MadamKoki:20220216203606j:image

 

 


それと、

牛肉の消費量も日本有数らしくて、

ステーキハウスも多いです。

(これも意外でしょ?)

 

祇園、白川の橋を渡った

路地の奥に在る

和風カウンターのステーキハウスは

高いけど美味しくて、

いつも舞妓さんや芸妓さんが

お客と来ていて、

同席するだけでも、お得感満載でした。

 

ちなみに

このお店は「一見さんお断り」で、

紹介が無いと入れないお店です。

(なのでお店の名前は出せません)

 

京都の

「一見さんお断り」は

断られると言う事を明確にして

要らぬ摩擦が起きない為の

京都の知恵なのです。

 

行って断られると言う

嫌な思いもしなくて済む為の

合理的システムなのです。

 

やはり京都は革新の街です。

 

 

マンションからは

北に上がると御所につきあたり、

東の突き当たりが八坂神社で、

南には、東西本願寺

西に行くと嵐山、


大原にも、北山にも、嵯峨野にも、

徒歩かバスで行けるし、

どこも全て世界遺産と言う、

住むには最高の環境でした。

 

 

朝は

仏光寺通を抜けて鴨川まで出て

木屋町通りを抜けて、

四条通りまで散歩しましたが、

街も静かで鴨川の縁にあるベンチで

東山を眺めながら

何もせずボーッと休憩していました。

 

特に

桜の季節は最高でした。

 

 

f:id:MadamKoki:20220214193711j:image

 

 

祇園の中にある

風神雷神屏風で有名な建仁寺

天井の龍はいつ見ても迫力満点で

見ているだけで力を貰えそうで

散歩途中で、よく立ち寄りました。

 

 

f:id:MadamKoki:20220213215247j:image

 

 

 

マンションの在る室町通りは
応仁の乱の後、

京都は荒廃し上京と下京に分かれ、

南北を繋ぐ唯一だった通りです。

 

 

祇園祭りのメインは

この四条室町交差点に集中していて、

菊水鉾、鶏鉾など

美しくて大きな鉾が並ぶのも

この交差点です。

 

 

京都では、

鉾を持っている町を鉾町と言って、

祇園祭りの時には町内に

神様を祀る場所を設営するのです。

 

そこに生まれ育った家があると言う事は、

一定のステータスを意味していました。

 

f:id:MadamKoki:20220213215506j:image

 

 


京都には、

内輪、住人、来訪者、

みたいな区分けが有って、

 

内輪は暗黙の了解が存在し特別です。

 

来訪者は、取り敢えず丁寧に対応して

くれるのですが、

 

住人と言うのが中途半端で、

こちらの立ち位置が分かりにくいのです。

 

たとえ、

10年20年以上住んでいても、

20年前に「大阪から来はった人」であり、

そこで生まれても、

「大阪から来はった人」のお家のお子さん

と言う事で、

微妙な他国人的空気感が存在しています。

 

もっとも、
それとは反対もあります。

 


京都の外れ

奈良の近くに住んでいる知人は、

(決して京都市民では無いです)

 

お姑さんが

京都市内の生れ育ちでとかで、

彼女の家族は自分達を京都人と言い、

 

どこのお店でも、

実家の住所で京都人対応してもらえる、

独特の基準があります。

 

 

京都のヒエラルキーには、

千年の積み重ねがあるので、

複雑怪奇です。

 

 

室町を始めどこの鉾町でも

低層マンションが、建ち並んでしまい

一見、

京都方式が無くなっているようですが、

高さ制限も有って

今後も

大幅に人口流入が増える事はないはずです。

 

なので、

京都ブランドはより貴重となって、
世界中でパリと並ぶ魅力的な街として

憧れられて、

住みたい街 世界No.1 を当分持続しそうです。

 

そして、より希少価値を生み出して

京都ヒエラルキー

益々確固たる物になるのかもしれません。

 

 

 

ところで、

何故、京都に住んだのか? ですが、

 

それは、

一度住んでみたかった街だから〜です。

 

お試し田舎暮らしよりも、

お試し京都生活を選んでみた〜

そんな感じです。

 

 

結果、

京都での数年は充実していて、

もっと長く暮らしたかったのですが、

何事もあと少し〜が、切り上げ時、

なので、

良い思い出だけ残して引き上げました。

 

 

人生は一度きり、

やりたい事をやる自由、

お一人様の良いところは

どこでも

住みたい所に住める事です。

 

 

これから春、

桜の京都は最高です。

 

f:id:MadamKoki:20220219120452j:image