出雲に追放された須佐之男命は
八岐大蛇を退治して
クシナダヒメを助け結婚します。
出雲神楽大蛇退治
その子孫が、
大国主命には80人の兄弟がいて
命をねらわれますが、
以前助けた白兎に救われて勝利し、
出雲を治めることになりました。
その後、
出雲を始め国は
天照大御神に返され、
神武天皇によって収められる事になりました。
そこで、
天照大御神を主神とするお社を建て
お祀りして
平安に国を治める様になりました。
しかし、
実際には様々な悪しき事、
即ち
疫病、天災、飢饉などが起こりました。
それらの災いは
天からの恵みを邪魔する
悪い気(エネルギー)邪念だとして
恐れ、祀る事で収めようとしました。
そこで、国を譲った出雲の神々や、
無念の死を遂げた人々を
神様として祀る事が進められました。
例えば
景行天皇の皇子にも拘らず
地方に遠征させられて非業の死を遂げた
ヤマトタケルは、
主神として祀られています。
以後、歴史上災いが起きた時に
無念の死を遂げた人の
無念の思いが邪気となって
災いをもたらす「祟り神(タタリカミ)」として
恐れられ、
それぞれ神様として
社を建て祀られる様になりました。
「祟り神」は、
疫病をもたらす厄神であると同時に、
手厚く祀る者には
守護神として働くとされました。
京の都で
長く執り行われている
祟り神を慰撫し鎮魂するお祭りです。
八坂神社
八坂神社の主祭神である
祟り神の代表格であり、
全国各地に牛頭天王社が創建されました。
「牛頭天王」は、
須佐之男命と言われています。
描かれていました。
その祟り神の中でも
特に強力な力を持つ
「日本三大怨霊」 と言われるのが
そして、大手町の将門首塚です。
将門塚
日本史上唯一の臣下(蘇我馬子)による
京都の安井金毘羅宮です。
こちらの
縁切りの力は絶大だそうです。
安井金毘羅宮
数ある怨霊の中で最も有名なのが
菅原道真です。
平安時代、
学問に優れていて
宇多天皇に重用された道真は、
藤原氏の陰謀で
左遷されました。
その後、
道真は都に帰ることは叶わず、
東からの風、
即ち都からの知らせを待ち侘びて詠んだ
下記の和歌を残して
無念の死を太宰府で迎えたのです。
「東風(こち)吹かば匂い起こせよ梅の花
主人(あるじ)無しとて春な忘れそ」
しかし、その後
京都に疫病が流行り
次々と亡くなってしまいます。
それで
これは道真の怨霊に違いないとして、
神社を建てて
神様として祀る事にしました。
京都の北野に祀られたのですが、
当地に元々あった
火雷神信仰と重なって、
雷神=天神信仰となり、
今では
受験の神様として絶大な人気を誇る
「天神さん」となっているのです。
その他にも
祟り神を祀る神社や祭は
沢山残っています。
この様に、無念の思いは
祟り神となって祀られますが、
その力は強くて
パワースポットと言われる場所は
かなりの割合で
この祟り神と関わりある場合が多いのです。
成り立ちを知らずに
パワースポットだからと
無闇に近づくのは
気を付けないといけません。
祟り神のパワー(気)は強力なので、
気が落ちていたり、
心身が弱っていたり、
憑依体質の場合は
何らかの影響が出る場合も多いです。
いづれにしても、
最強の恨みを持って亡くなった
祟り神なので、
中途半端な物見うさんの気持ちや
パワーを貰って〜なんて気楽に近づくと
逆になる場合もありますから
細心の注意が必要です。
ちなみに、
東京の年始のお参りが一番多いのは、
明治神宮です。
明治天皇を
主神として御霊を祀る明治神宮は
天皇家祖先の御霊を祀り
国や民の安寧を願う場所ですので、
先ずはそちらをお願いして、
ついでに自分事も〜の順にしないと
担当違いになりますけどね。
それと、
祟り神が主神の神社に限りませんが
お祀りは
なるべくお昼までに済ませる事です。
日が翳り始めると
荒ぶる神様が出て来られますので、
こちらも注意が必要です。
パワースポットにはなるべく近づかない
お一人様です。