貴樹の独り言

喜寿の気楽なお一人様生活のあれやこれやの記録です

ゲルニカの前で涙する。

 

嘘みたいな話ですが、

この投稿を昨日書いて、

今日投稿しようとしたら、

なんと、朝8:45からBSプレミアで、

ゲルニカの番組を流しているのです。

 

またもやのシンクロでびっくり!

 

なので、添削する暇もなく

番組終了前に投稿します。

 


コロナパンデミック

海外旅行が出来なくなって

2年以上が経ちました。

 


コロナ前は、

毎年どこかの外国へ行くのが恒例で、

人生の楽しみの一つでした。

 

 

世界遺産巡りなどが流行っていましたが、

私達 (ご夫婦+女友達との4人) の場合は

美術館と言うか、文化財巡りが

主な趣味でした。

 


世界にはそこに行かないと見れない

物があります。

 


建物や自然はもちろんですが、

絵画や美術品でも

国外持ち出し禁止されている

その国の宝があるのです。

 


それはそこへ行かないと、

生涯見る事はできません。

そんな美術品を見て回るのが

私達の趣味だったのです。

 


長年、

ずっと見たかった絵画の一つに

ピカソが描いた

ゲルニカ」があります。

 

ピカソの「ゲルニカ」 にまつわる話です。


1934年 ピカソはパリ万博への出展の

絵画を依頼されていました。

 

その時、

スペイン内戦中の

フランコ将軍を応援する為に

ドイツのヒットラー

スペインのバスク地方ゲルニカ

無差別攻撃したと言うニュースが

伝わりました。

 


急遽、ピカソは、

ゲルニカをテーマに

3.4m×7.7mの大画面の絵を

完成させました。

 


パリ万博には出品したのですが、

散々な批判を浴びて、

結果、アメリカに渡る事になって、

ニューヨーク美術館に引き取られるました。

 

その後、世界大戦や原爆、

ベトナム反戦運動を通じて

作品の評価が一変し、

スペインが返還を要求して、

1981年

やっと返還される事が決定しました。

 


現在は、ソフィア王妃芸術センターに

常設展示されています。

 

今では、

世界中からこの絵を見る為に

わざわざ訪れる人が増えて、

スペインの有名なプラド美術館よりも

このソフィア王妃芸術センターの方が

入館者が多い状況となっています。

 

 

スペインから出さ無いと決めたのと、

絵を入れてから、壁を作ったので

作品を搬出するには

壁を壊さないといけない〜と言う事で、

この絵を見るには、現在

ここへ行くしか無いのです。

 

 


その絵を是非見たいと

長年願っていましたが、

2017年、やっと念願の

スペイン旅行に行ける事になりました。

 

 

そんな訳で

大体の人は、スペインと言うと

ガウディのバルセロナへ行くのですが、

私達4人は

ゲルニカマドリード

メイン都市にしての

5泊7日の旅行でした。

 


私達は、基本的に、

航空券と宿泊の手配以外は

自分達で決める旅行にしているので、

食事はいつも現地手配です。

 

 

毎回、

美味しい店を探すのが楽しみでしたが、

フラメンコの公演付きの

ワイン酒場は本当に楽しかったです。

 

殆どが地元の人達の中で観た

フラメンコは踊りも歌もギターも

エネルギッシュで、

美くしかったです。

 

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生ハムも堪能しました。

 

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2日目いよいよ、

ゲルニカ」 とのご対面でした。

 


それは、奥まった部屋の正面、

左手の壁に掛かっていました。


想定以上の大きさと迫力が目にドーンと

飛び込んできました。

 

「なんなん…これ!」

 

あまりの衝撃に直ぐに
言葉にはなりませんでした。

 

ピカソは本当に天才です。


言葉も無く、ただじっと観ている間に

何故か涙が溢れてきました。

 

魂が震える〜

大袈裟では無くそんな感動です。

 

20世紀最高の絵画と言われている

そんな評価には関係無く、

魂にダイレクトに響いて来るエネルギーは

半端ではありませんでした。

 

 

随分長い時間、

そこに止まっていましたが、

生涯でもう二度と見る事は無い絵を

しっかりと目に焼き付けて

美術館を後にしました。

 

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そこに行かないと見れないもの、

それは沢山あります。

 

 

翌年、2018年には、

ミケランジェロバチカン

システィーナ礼拝堂の天井画

天地創造

 

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これも長年の夢であった

バチカンの宝物

ピエタ

 

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を観に行く事が出来ました。

 

今、思い出しても感動が蘇る、

本物の芸術は

素晴らしい人類の宝物です。

 

 

今の状況では、

いつ海外へ行けるのか分かりませんが、

なるべく心残りのない様に

宝物と再会出来る日が来る事を

願っています。

 

 

イムリミットが有る お一人様としては、

早く、コロナが終息して

普通の生活が戻らないかなぁ〜

と願うのみです。